BPDと共依存

BPDは依存傾向が強い。
一方でアダルトチルドレンによく見られる共依存者は、依存させることで自己に価値を見いだしてしまう。

BPDとアダルトチルドレンの共依存者は言わば求め合う関係と言えるが、このカップリングは問題が起こりやすいと言える。

どちらも虐待を経験してきたことが多く、自尊心の低さがある。しかし、BPDは誰かに依存し、自尊心の低さから来る試し行為のなかで、感情の不安定、暴言、暴力、自傷行為が度重なりやすい。
一方共依存者は自尊心が低い故に依存されることに喜びを感じ、自己犠牲をいとわないので、この人には自分しかいないとトコトンつくしてしまう。

この二人のカップリングの結果、共依存者は生活の中心がBPDの問題解決となってしまい、どこまでもBPDの感情の暴走や試し行為による暴言、暴力を浴び続け、普通の人なら離れるような仕打ちを続けられてもそれでも離れることが出来ず、ぼろぼろになってしまう。

Wikipediaには特に問題になる共依存者との関係の中にもパーソナリティ障害があげられている。

ロマンチック蟻地獄の関係
この関係における共依存者の目的は、パートナーの欲求を実現させるために極端な自己犠牲を行うことである。共依存関係は不健康な関係であり、本人だけでは自律性や自給自足を獲得することができず、自分の充足を果たすことを最愛のパートナーに依存している[14]。無意識に自分よりも他人の人生を優先しているのは、多くの場合では自分の価値を他人に依存しているのであり、それは誤った考えである。

特に問題となるペアには、以下が挙げられる。

パーソナリティ障害者-共依存者のペア
境界性パーソナリティ障害。BPD患者の恋は自分の世話をしてくれる人への寄生である傾向があり、共依存者は自分の問題よりもBPD患者の問題解決が生活の中心となってしまう。この関係は非常に多く見られ、共依存者は「自分は正常である」「自分が責任を持つ」ことに価値を見出してしまう[15]。
自己愛性パーソナリティ障害。ナルシストへの共依存者は、コ・ナルシスト(co-narcissists)と呼ばれることもある[16]。ナルシストは、己の理想を受け入れ、理想の実現を支援する能力があり、さらに自己よりも他者の要求を優先するパートナーを求め、そして自分へ引きつけようとする[17]。ナルシストにとって共依存者は、自分に熱い視線を送り舞台を称賛する、理想的な観客・サポーターである[18]。二者は互いに引きつけ合うため、この関係から、ナルシストは自分が重要で特別な存在であるというパワーを得ることができ、共依存者は他者を援助したいという欲求を満たすことができる。
Wikipedia 共依存

自分なども自己犠牲傾向があるので、BPDの人に対してしっかり一線を引くことをしないととらわれる危険性が高い。

BPDの人が選びやすいのが、自己犠牲傾向のある、責任感が強くまじめな人間なので、そういう人は己の傾向をよく自覚した上で対処を考えなければならない。BPDの人に魅惑された上で放り出されてしまうと冷静ではいられないが、まずは一度離れて冷静になる時間をもたないとならないだろう。相手が復縁を望まないのであれば、自己犠牲による共依存傾向がある人にとってはそれはむしろ幸運であるのかも知れない。