愛する人がBPDだった人へ

 自分の経験から言えば、可能な限り早くすっぱり縁を切る努力をした方がいいと思います。

 大変不幸なことに、彼らには愛情が理解できないようです。
 どれほど多くの愛情を注いでも彼らは満たされることなく、空虚な自分を満たすことを要求し続けます。

 彼らはこの人が自分を満たそうとしているのかどうか、テストし続けます。相手が嫌がることをし、相手が傷つくことを重ねてなお、自分を満たし続けようとするのかどうかをテストします。
 それにパスし続けたところで結局は確信が持てないのでテストをし続けます。常に不安で愛情が分からないので、愛情を注がれているという確信も持てないのでしょう。

 あげくに、こんな自分にとらわれているなんてこの人は何かがおかしいと思い、不安と嫌悪にとらわれて突然縁を切ってきたりします。

 あなたが愛した相手は、本当は実在しません。
 あなたをとり込むために、あなたの欲求を満たしたり、同情を買うために見せた『特別な』姿でしかありません。
 その人が戻ってくることはありません。実際に存在しているのは目の前の理解不能なその人なのです。

 あなたが感じたかも知れない愛情も、実在のものではないのです。

 それでもあなたが離れたくないと思うのであれば、それはもうあなたが病気の域に達しているからです。

 醜いカエルにキスをしたら王子に戻るような話は現実には存在しないのです。
 愛し続けていればいつか幸せにできるという願望も満たされることは非常に難しいのです。

 映画や小説は現実ではありません。

 相手はあなたを決して尊重しようとはしません。かつてそのような行動が見られたとしてもそれは演技に過ぎません。
 尊重しあえない関係からは幸福な関係は生まれません。

 あなたが幸せでいたいと思うのであれば、相手は選ばなければなりません。健全な精神の持ち主を探すべきです。

 自分は愛されずとも愛する相手のために尽くしたいと思うのであれば、どんなに心と体を傷つけられても愛されることがないことに苦しんでも、それを受け入れて奴隷のように尽くし続けるしかありません。その向こうに幸せが待っているなどとは考えないことです。そんなことはかなり期待できないことですから。

 とり込まれた結果自殺する人もいるということは、理解しておくべきです。