人間関係を構築できないのがBPD

境界性パーソナリティ障害(BPD,ボーダー)は人間関係をうまく構築できない精神障害だという。

もっとも信頼すべきはずの人にいつ見捨てられるかというおそれ(見捨てられ不安)を抱き、どこまでやったら見捨てるかと試そうとする(試し行為)。突然分かれを切り出したり、不機嫌になって人格が変わったように暴言を吐いたり、暴力を振るったり、リストカットや過剰服薬などの自傷行為を行ったりという試し行為をしエスカレートしていく。当初は相手を理想化し最高の相手だと褒めそやすが、何かのきっかけ(相手には全く心当たりなくなく、本人の被害妄想であることもしばしばあるらしい)で相手を無価値な存在、悪い存在だと見なし、こき下ろしたりして排除してしまう(理想化と脱価値化)。自分が価値のない人間として捨てられる前に、相手を自分より価値のない人間だと言うことにして自分から捨ててしまうのだという。

他人には複数の面があると言うことが理解できず、いい人か悪い人かび極端なまでに一面的にしかとらえられない(二極思考)。

更に、見捨てた(と感じた)人を攻撃するために事実でないことを周りの人間に吹き込んで人間関係を破壊したり、かまって欲しいがために特定の人に悩み、時に誇張された過去の出来事を伝えたり、などの対人操作を行う。同じ人と付いたり離れたりを繰り返す人もいるが、次々と相手を変える人の場合、前の人への攻撃と、新しい人にかまって欲しいがための相談が重なっていて、ありもしない被害を相談することもあるらしい。その結果、前の人の人間関係が破壊されることがある。

医療者などへの執着で、医療者間の人間関係にひびを入れることもあると言う。

うまくいかない原因はまさに本人の行動にあるが、それをすべて他人のせいにしてしまう。本人の心の問題からくる行動によって、根本的なところで親しくありたいはずの他人との人間関係の構築ができない。

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遺伝的素質もあると言われるが、虐待などで幼児期に見捨てられた体験や愛情を奪われるといった体験、愛情不足などが原因とされている。自立するための安心感が損なわれ、見捨てられるという思いが強く刻み込まれ、発症するという。自分を認められずに育ったために自尊心が低く、自分という存在が確固とせず、いつも空虚に感じ、不安感を抱き、抑鬱感にさいなまれているという。

人口の2%ほどと言い、重症化するのは女性が多い。女性ホルモンが影響を与えているとも言う。また、他人との愛着にかかわるホルモン、オキシトシンの分泌が悪い傾向があるとも(オキシトシンは乳汁分泌にに関わるが、オキシトシンが少ないためか母乳が出にくいこともあり得る?)。

また、前頭連合野の働きが悪いという。前頭連合野は、欲求や衝動に動かされず、理性にしたがって、五感から集まってきた情報を整理・統合し、理解して、それに基づいて様々な価値判断や意志決定をし、指令を出す司令塔である。前頭連合野は人を人たらしめている知性・心性を生み出している部分と言える。この働きの悪さによって不安や感情のコントロールがうまくいかなくなるという。更に、快不快、好き嫌いに関わる脳の扁桃体が過敏であり、そのために対人関係の不安を生み出しているという。

参考:

https://susumu-akashi.com/2013/07/bpd/

境界性パーソナリティ障害の原因

https://bpd.nerim.info/cause.html

 

脳の働きのレベルで常に人間関係に不安を抱え、感情をコントロールできないのがBPDであると言える。

不思議なことにこの精神的なはかなさ、理想化の際に見せる自己犠牲的・献身的な行動が相手に強い印象を与え、執着させることも多いらしい。そのために何をされても離れられず、付いたり離れたりする中暴言や暴力、自傷行為に悩まされ続け、心を病み、自殺することもあると言う。

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どんなに仲良くしていても、突然態度が豹変して別れを宣言したり、音信不通になることがおうおうにしてあるらしい。引用したブログエントリーとそのコメントに、リアルに語られている。愛情を傾け、確かな感情の通い合いを感じた直後に突然訳の分からないまま相手からシャットアウトされるのは、当事者には本当につらい話だ。理由がわからないだけに、まともに行動できなくなるぐらいメンタルをやられてしまう。

境界性の彼女との別れから復縁