IT併用、短期間で効果 うつの認知行動療法

IT併用、短期間で効果 うつの認知行動療法
2018.12.18 0:00

 医師らとの面接を通じて患者が自分の考え方の癖を修正する「認知行動療法(認知療法)」は、うつ病の治療に有効とされているが、取り組む治療者が少なく、患者のニーズに応え切れていないのが課題だ。

 
 そこで中川敦夫・慶応大特任講師(精神医学)らのチームは、インターネットを活用するIT認知療法と面接を組み合わせた新プログラムを開発。うつ病患者に受けてもらったところ、薬物のみの治療より高い効果が確認できたとする研究結果をまとめた。

 チームは、抗うつ薬による治療を6週間続けても症状の改善がみられない患者計40人を無作為に半分に分け、12週間にわたり、全員に薬物治療は続けつつ、半数に新プログラムを上乗せした。

 新プログラムの面接は1回約50分で週1回。患者は、次の面接までの間に自宅などでネット上の指示に従い日々の活動を記録したり自分の思考を振り返ったりした。

 終了後、うつ病の症状がほぼなくなった人は新プログラム群で40%いたが、薬物療法のみの群では5%にとどまった。

 通常の認知療法は約50分の面接を計16回行うので新プログラムは4回(4週間)分の短縮になる。

 中川さんによると、IT認知療法は気軽に取り組みやすく、公的保険が適用される国もあるが、脱落率が高いのが難点。面接がある新プログラムでは脱落者はいなかった。

 中川さんは「面接が少ない分、医師らの負担を軽減でき、ITは患者の都合の良い時にアクセスできる利点がある。両者を組み合わせた新プログラムは認知療法の普及に役立つのではないか」と話している。

(共同通信 吉本明美)

https://www.47news.jp/3027653.html

BPDの人は矛盾に満ちているのか

https://twitter.com/BPD_NancyDoll/status/1018562472368791552

自分が接した人も、矛盾ばかりだった。

言うこととやっていることが矛盾し、前にいったことと今いってることが矛盾し。

自分で説明したり、どうして欲しいと言うことを言えないようだ。自分で問題解決が出来ず、すべて相手に責任を押しつけて、挙げ句の果てに逃げ出してしまう。相手には全く伝わらない。

本当に、幼い子供のようだ。

本人が物事のとらえ方を修正し、問題解決の仕方を学ぶしか、解決の方法はなさそうに思える。

そうしない限り、いつまででも人間関係をうまく作れないまま人を傷つけ続けるだろうに。

 

 

 

BPDに地域的差がある?

BPDと言えば10代、20代のリストカットや過量服薬を繰り返す若い女性の病気という理解が一般的かもしれないが、30代はもちろん、40代、50代でも該当する女性は多い。むしろ、私は開業してまだ2年だが、イライラや情緒不安を訴えて受診される女性や、前医でうつ病やパニック障害と診断されたがなかなか改善しないと受診される女性のほとんどがBPD、ないしBPD的心性の濃厚な方である。
 私のクリニックがある沿線には多いと聞いてはいたが、それにしても訪れる女性、訪れる女性が皆BPDというのは驚きであった。
https://www.medi-gate.jp/selection/2017/10/26/opinion201105/

 この文を書かれた方が院長を務める青葉メンタルクリニックは田園都市線の青葉台にある。

 来る女性来る女性が皆BPDやBPD的心性というのは驚異的だ。

 田園都市線と言えば東急が開発した高級住宅地が連なる。本来なら谷津田で住みにくい高低差のある土地を、東京への地の利とイメージでうまく売ってしまった地域というイメージを持っている。開発からは随分時間が経っているので、年齢層は幅広いだろう。
 その沿線に多いと言う話が統計上有意かどうかはわからないが、少なくとも印象として新興高級住宅街は異常に教育熱が高く、子供を縛り付けるようなやり方をしているのを電車や飲食店の中ですら見ることがある。あくまで印象ながら、教育虐待は起こりやすそうだ。

 イライラや情緒不安定で受診するのはまだマシな方で、その背景には受診することないBPDやBPD的心性を持つ人がいるのだろう。

 上記の引用に至る部分から。

「人は皆、最初はお母さんのお腹の中にいます。それで、お母さんのお腹にいる間は、守られているから安心なんです。でも、いざ生まれてくると、どこだかわからないところに突然出てきて、おまけに人間の赤ちゃんて、すごく未熟ですよね。放っておかれたら、死んでしまいます。だから、このまま死んでしまうんじゃないかとすごく不安で怖いんです。泣くことしかできないし。でも泣けばお母さんが来てオッパイをくれたり、お尻を拭いてくれたりと世話をしてくれる。とっても怖いんだけど、泣けばお母さんが来てくれる。泣けばお母さんが来てくれる、という体験を何度も何度も繰り返すことで、初めて人は生きていけるんだという安心感を得ていくんです。
 ところが、泣いてもお母さんが来てくれないとか、お母さんや、お父さんにしょっちゅう怒られるとか、両親がいつも喧嘩しているとか、何かの都合で親戚の家に預けられてしまったとか、幼いころに何かしらハッピーでない環境で育てられると、子どもはなぜか『それは自分が悪い子だから』と思ってしまうんです。だからいい子にならなければいけない。ちゃんとしていないといけない。いい子でないと自分は捨てられてしまうと、そんなふうに思ってしまうんです。
 そして、一度そう思ってしまうと大きくなってもその意識は抜けなくて、いつもいい子にして。仕事も何もかもきちんとしていないと不安になってしまうんです。のんびりお茶したりしていると、何かサボっているような気がして、いつも何かしていないといけないという気持ちに追い立てられてしまうんです。
 それに、人間関係の出発点はお母さんとの関係なんですが、このお母さんとの間に心から安心できるという関係が築けなかったために、大きくなって友だちができても心から信頼することができないんです。普通なら昨日まで友だちなら今日も友だち、明日も友だちと、ごく自然に信じられるのに、毎日顔色を見ては『今日は○○ちゃん、大丈夫かな?』と確認しないと不安になってしまう。そして、何かいつもと違うと感じると『何か悪いことをして嫌われてしまったのかしら』と思って、絶交と言われないうちに自分から離れていってしまう。だから、なかなか友人関係がつづかない。
 心のどこかに『私なんて生まれてきてはいけなかったんだ』という思いがあって、だから、なんとなく死にたいとか、死んでもいいやという気持ちが漠然とあって、いつも頼りなくて、だからこそ誰か自分を、自分のすべてを受け止めてくれそうな特に異性に出会うと、全面的に頼ってしまう。でも、そんなふうに頼ると、相手の負担が重くなって長つづきしない。
 どうです?ご自身を振り返って、思いあたるところはありませんか?」

 そうした想いを持つ人達が、受診することで少しでも心が軽く、緩解していけるといいのだが。

 

解離性同一性障害と区別がつきにくいBPD

あるBPDが寛解しているというかたのブログを見たら、今は解離性同一性障害(DID)と診断されているという。BPD人格はお休み中と解釈しているらしい。

DIDは、いわゆる多重人格で、強いストレス、虐待などによって生じやすいと言われる。

DSMの診断基準に従うと、DIDとBPDは表面的に似通っているだけでなくBPDの診断基準が広めなのでDIDを含んでしまうと言う。

 

Wikipedia 解離性同一性障害 からの引用。

境界性パーソナリティ障害
DIDは自分が別れる(解離)のに対して、境界性パーソナリティ障害(以下BPD)の特徴は相手を分ける(スプリッティング)ことである。 DIDとBPDは両者とも分裂した自己像を持つが、それらが外部に投影されるか否によって、構造の差異が明確となる。 解離性同一性障害の場合、虐待者により虐待の秘密を口外することを禁じられるなどした場合、投影や外在化の機制が強く抑制され、葛藤を内部で処理するため病的な解離へと発展する。 それに対して、BPDのスプリッティングは分裂した自己が外部に投影されるため、周囲を非難し攻撃するが、解離のように自己間に完全な意識の断絶は生じていない[111]。BPDの印象を記述すれば「人が変わったように」「行動が極端から極端に激しく揺れる」となる。 周囲の人間を「良い人」「悪いやつ」の両極端に分ける。 「良い人」あつかいだったものが突然「悪いやつ」に変わる。 攻撃性を他者へ向けるなどである。 しかしこのBPDと解離性障害の鑑別も難しいとされる。 というのはBPDと解離性障害は非常に近い関係にあると認識されており、DSM-IV-TRではBPDの定義の9番目に「一過性のストレス関連性の被害念慮または重篤な解離性症状」が含まれている[112]。 それだけではなく、DSM-IV-TRのBPD診断基準は幅広であり、多くの解離性障害患者はBPDの基準も満たしてしまう[注 57]。 そしてDIDを含む解離性障害の診断がなされても、BPDも併記されてしまうことになる[113]。 さらにBPDを狭く定義しても、実際にDIDと併発している場合もある。しかし併記ならDIDの治療も受けられるが、DIDの患者は人格の交代を隠しており、つじつまの合わない言動に対して言い訳を用意している。 そしてその人格の交代が小心で臆病な人格から攻撃的で自己主張の強い人格に変わった場合には、人格交代に気がつかない限り、その極端な変貌はBPDに見えてしまいDIDには気づかれずに誤診されることが多い[114]。 BPDへの医師の接し方は淡々と接して「良い人」「悪いやつ」に巻き込まれないこととされる[115]。 しかしDIDの場合は相手の反応にとても敏感でありその心を読むことに長けている。 長けすぎていて医師のため息ひとつで見捨てられたと絶望し[116]、心を閉じてしまうことすらある。 DIDであることに気づかず、BPDとして扱うと治療はおぼつかない。https://ja.wikipedia.org/wiki/解離性同一性障害

DIDの人格交替はトランス状態を経るとよく書いてあるから、目の前で豹変した場合区別がつきそうなものだが、どうも実際はそう言うものでもなく、相当人によって違うようで、いきなりぽんと出てくるようなこともあるらしい(下の動画参照)。そうなると外から区別がつかないかも知れない。

そうなると、突然別人のように口調や態度が乱暴なものに変わりすぐ戻ることがある人がいたら、それだけではBPDなのかDIDなのかわからない。

 

https://www.youtube.com/watch?v=GLMxMiXDEH4

しかしながら、基本的な防衛機制が異なるので、BPDとDIDは区別がつくという。

1.激しく攻撃的⇔穏やかで優しい
…ボーダーラインの人は激しく不安定だが、解離性障害の人は穏やか
2.相手にぶつける「投影」⇔自分に抱え込む「取り入れ」
…ボーダーラインの人は怒りをぶつけるが、解離性障害の人は溜め込む3.他人を分ける⇔自分を分ける
…ボーダーラインの人は他人を二極化するが、解離性障害の人は自分の心を分割する

4.自分がからっぽ⇔自分はたくさん
…ボーダーラインの人の心は空虚だが、解離性障害の人は豊かな内的世界を持っている

5.すぐに親しむ浅い関係⇔時間はかかるが深い関係
…ボーダーラインの人はすぐ人を理想化するが、解離性障害の人は根深い不信感を持っている

6.現実にしがみつく⇔現実から逃れるリストカット
…ボーダーラインの人は現実にしがみつくために、解離性障害の人は現実から逃れるためにリストカットする

7.親への執着⇔親との関係が希薄
…ボーダーラインの人は親からの見捨てられ不安がベースにあり、解離性障害の人は親への絶望がベースにある

その一つについて。

対人関係のストレスに対処するとき、わたしたちはみな、この「投影」か「取り入れ」か、どちらかの方法をおもに用いています。

「投影」とは、たとえば問題点を指摘されたとき、アドバイスを受け入れるかわりに、「あんたこそそういう点が問題だ!」それを跳ね返すことです。

いっぽう、「取り入れ」とは、「確かに自分には問題がある…」と受け入れることです。

わたしたちの大半は、この二つをバランスよく用いて日々の人間関係に対処しています。

しかし、ボーダーラインと解離性障害の人は、この防衛機制の用い方が極端に偏っています。

ボーダーラインの人は、「投影」を用いることが非常に多く、何かを指摘されたときに反発して攻撃的になり、つい相手をこきおろしてしまうことがよくあります。

しかし解離性障害の人は「取り入れ」ばかりを用い、何を言われても反論せず、不満や怒りは自分の内側に溜め込んでしまいます。しまいに溜め込まれた怒りが、攻撃的な別人格を形成して、時々人格交代することもあります。

そのようなボーダーラインの「投影」戦略と、解離性障害の「取り入れ」戦略の違いは、こう説明されています。

ボーダーラインの場合は、思春期前に、親が自分を物のように扱っていたと考えるようになって、そして恨みに変わっていったという感じです。

でも解離の場合は、小さいころからどんどん内側にためていって、別の人格をつくってしまう、怒りさえも意識しないという感じです。(p208)

解離の舞台―症状構造と治療 で、柴山雅俊先生は、それを「我の強さ」に置き換えて表現しています。

解離の患者は、他者と対峙したとき相手を押し返す力が概して弱い。自己主張や自己表現が苦手で、傷ついたり不快を感じたりしても、(人格交代しない限りは)相手に抗議することができない。

外界を変えようとする(alloplastic)のではなく、自らを変容させること(autoplastic)によって困難な状況を生き延びようとする(フェレンツィ 2000)と言ってもよい。

このあたりは境界性パーソナリティ障害に見られるある種の我の強さと対照的であろう。(p228)

解離性障害の人は、批判されても言い返すのが苦手で、自己を変容させる「我の弱さ」が特徴で、境界性パーソナリティ障害の人は逆に、批判に応酬する「我の強さ」が特徴です。

このような人間関係への対処の仕方の違いが、穏やかで優しい解離性障害と、攻撃的で激しいボーダーラインという違いをもたらすのです。
https://susumu-akashi.com/2015/10/bpd-dd/

その他、様々な違いがあり、区別がつくという。

詳しくはリンク先を参照。

BPD“認知・感情・行動”のパターン

Wikipediaも含め、診断基準を軸にした解説はいまいちわかりにくい。

BPD/元BPD当人が自分の内側について書いているものは、感じ方について独特さが分かるものがある。ランディ・クリーガー著の書籍ではそうしたものが多く取りあげられている。理解の助けになりやすいだろう。

それ以外のもので、なるべくわかりやすく多くの言葉を使い説明しているものを見ると、つかみやすそうだ。精神科医よりカウンセラーがかいたものの方が、比較的わかりやすく思えるものが多い。

たとえば、以下はどうだろうか。

境界性人格障害(境界性パーソナリティ障害)の“認知・感情・行動”のパターン

http://www5f.biglobe.ne.jp/~mind/griffin/borderline001.html